N号棟

N号棟 
2022/Japan/103min
監督:後藤庸介
出演:萩原みのり , 山谷花純 , 倉悠貴 , 岡部たかし , 諏訪太朗 , 赤間麻里子 , 筒井真理子

公式サイト
・これは夢か、幻か、現実か、それとも…。

概略とある地方都市に、かつて霊が出るという噂で有名な団地があった…。女子大生の史織は、元カレの啓太が卒業制作に撮影するホラー映画のロケハンに、興味本位で同行する。啓太の現在の恋人・真帆と3人で向かう先は廃団地。廃墟同然の建物を進む一行だったが、そこには今も住人たちがいた。不思議に思いながらもロケハンを進めようとすると、突如激しいラップ現象に襲われる。騒ぎが落ち着いたかに見えたその瞬間、優しい声をかけてくれていた住人の一人が、目の前でおもむろに階下へ飛び降り自殺を図る…。
(公式サイトより一部抜粋して転載)

  • 実際に起きた幽霊団地事件をモチーフにしたオカルト・ホラー。ただ、あくまでモチーフとしただけであり、内容自体は完全にフィクション。
  • 公式サイトに自ら“考察型恐怖体験ホラー”と載せているとおり、多数の登場人物、服装、飲食物など作品内に仕掛けられた演出の数々について考察しながら観るタイプの作品性であり、単純にオカルト・ホラーとして観るならカルト教をテーマにした、全く間が抜けて気が利いていない作品にしか思えないはず。
  • 主演の萩原みのりの存在感もさることながら、筒井真理子が放つ安定の怪しさがあってこその作品。
  • 全体的に音声バランスが良くないのか台詞を聞き取り辛い箇所が多かったのが実に残念。 
  • 本作を読み解く上で死恐怖症(タナトフォビア)というワードと公式サイトにある煽り文句「これは夢か~」が重要なヒントになっているように思える。まさかのメイン・ビジュアルがオチだったということからみても、結局のところ物語の大半は主人公が脳内に独自のルールで作り上げた世界の妄想話だったのではないか、と。

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