おくりびと

DEPARTURES
2008/Japan/130min
監督:滝田洋二郎
出演:本木雅弘 , 広末涼子 , 山崎努 , 余貴美子 , 吉行和子 , 笹野高史 , 杉本哲太 , 峰岸徹 , 山田辰夫

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「あぁこの広告、誤植だな。"旅のお手伝い"ではなくて、安らかな"旅立ちのお手伝い"。」――求人広告を手にNKエージェントを訪れた主人公・大悟は、社長の佐々木から思いもよらない業務内容を告げられる。それは【納棺(のうかん)】、遺体を棺に納める仕事だった。戸惑いながらも、妻の美香には冠婚葬祭関係=結婚式場の仕事と偽り、納棺師(のうかんし)の見習いとして働き出す大悟。美人だと思ったらニューハーフだった青年、幼い娘を残して亡くなった母親、沢山のキスマークで送り出される大往生のおじいちゃん・・・そこには、さまざまな境遇のお別れが待っていた!
商品ページより転載)

  • 『陰陽師』などの滝田洋二郎監督、本木雅弘主演のヒューマン・ドラマ。
  • 2008年アカデミー賞・外国語映画賞受賞、2008年日本アカデミー賞・10部門、2008年ブルーリボン賞・主演男優賞と錚々たる受賞暦を誇る。
  • 舞台設定は山形県の庄内地方。出演者が話す庄内弁を知っている者としては、完璧とは言わないが、それほど違和感は感じられない。
  • 納棺師という日の当たらない職業、田舎の四季とそこに住む人々の日常、食べ物。全てにおいて眼の付け所の勝利。“生死”をテーマにしながらも宗教色を薄め、一定量のコメディ・テイストを取り入れて、なるべく湿っぽさを廃しているおかげでとても観やすい。
  • あえて言うなら妻と別居生活を送る羽目になった中盤以降の展開はベタ過ぎる。行方不明だった父親との件を描いたラスト・シークエンスあたりなど最たるもので、感動させようという魂胆が見え過ぎる。もっとも、ヒューマン・ドラマとしては何も間違っていない。
  • 遺体が蘇って襲ってこないか、などと思いながら観てしまう不埒なホラー好きが見るものではないことは充分に理解できた。
  • 切なく、物静かな中に織り込まれた人間の業と優しさを丁寧に描いた作品…ほら、こんな薄っぺらい事しか思いつかない。

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