Dr.パルナサスの鏡

THE IMAGINARIUM OF DOCTOR PARNASSUS
2009/UK , Canada , France
監督:Terry Gilliam
出演:Christopher Plummer , Andrew Garfield , Lily Cole , Heath Ledger , Verne Troyer , Tom Waits , Johnny Depp , Jude Law , Colin Farrell

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2007年、ロンドンの街にパルナサス博士が率いる旅芸人の一座がやってきた。1000歳になるという博士には、悲しい秘密があった。かつて“不死”と交換に、娘ヴァレンティナを悪魔に差し出す約束をしてしまったのだ。タイムリミットは、間近に迫った彼女の誕生日。あるときヴァレンティナは、記憶喪失の青年トニーを助ける。彼は博士が持つ不思議な鏡を使って、窮地に陥った一座を救おうとするが…。
商品ページより転載)

  • テリー・ギリアム監督によるファンタジー・アドベンチャー。
  • 主要登場人物のトニーを演じるヒース・レジャーの急逝によって撮影が中断されたが、私生活で友人であったジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルがそれぞれ同一人物を演じるという離れ業的演出によって無事完成に漕ぎ着けたという逸話はあまりにも有名。
  • ヒース・レジャーがギリアム作品に出演するのは『ブラザーズ・グリム』に続いて2作目。
  • ヒロインのヴァレンティナを演じるリリー・コールは元々モデルとして活躍しているだけあってすらっとしたプロポーションと、シーンによって大人っぽかったり子どもっぽかたりする不思議な顔立ちが何とも魅力的。
  • 例えば配色だけ見ても“ザ・テリー・ギリアム作品”を感じられ、不思議な世界や人物を面白おかしく描いたファンタジーとして楽しめるけど、実は結構ネガティブだったり皮肉たっぷりだったりする悪趣味な展開で、どこか気まずさに似た感覚が残るといった『バンデットQ』『バロン』を思い出す、いかにもな作品性が嬉しい。
  • 例のアクシデントによる影響は、監督のアイディアと演出力、3人の俳優による演技力と努力によって、全く不自然さを感じない自然な流れとなっているのが見事。
  • 決して後味良い締め方ではないのもやはりギリアム作品らしい。だったらどんな結末なら良かったかと問われると困るのがギリアム・クォリティ。
  • そういえば『ドン・キホーテを殺した男』ってどうなったんだろう。

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