悪魔の毒々モンスター

THE TOXIC AVENGER
1984/USA/94min
監督:Michael Herz , Samuel Weil(Lloyd Kaufman)
出演:Andree Maranda , Mitch Cohen , Jennifer Babtist , Cindy Manion , Gary Schneider , Robert Prichard , Pat Ryan , Mark Torgl

スポーツジムで清掃員をしているいじめられっ子メルヴィンが、不良グループの悪ふざけから有毒廃棄物のドラム缶に飛び込み、醜く変身を遂げて“毒々モンスター”となってしまう。“毒々モンスター”は悪に対する拒絶反応を持っており、掃除用のモップ片手にいじめっ子や不良、強盗、環境を破壊する悪徳市長まで、町のクズどもを次々と凄惨な方法で退治してヒーローとなり、美しい盲目の娘サラと結ばれる。
商品ページより転載)

  • ロイド・カウフマン率いるトロマ・エンターテインメントの代表作にして伝説的作品。
  • キング・レコードの大英断によって、92分のノーカット無修正完全版本編、82分のアメリカ版本編、92分のジャパニーズカット本編に沢山の特典映像、ブックレットまで付けた『悪魔の毒々モンスター<ノーカット無修正完全版>緊急猛毒エディション』がリリース。これはコレクションに加えないと後悔する。
  • 改めて見直すと、差別ネタ、下ネタ、エロ・グロネタのオンパレードであり、やっぱり下品で下世話な馬鹿映画だなと思うけど、意外な程に筋が通ってわかりやすいストーリーと、実は結構手が込んだ美術や特撮によってしっかりした映像に仕上げてある事に気付く。そうは言っても内容自体が酷いので、善良な映画ファンから“Z級映画”と評されてしまうほどの要注意作品である事実に変わりはない。
  • 何はともあれ、作っている最中は楽しかったんだろうなと思う。
  • メルヴィンがだんだん格好良く見えてくるのが不思議。やっぱり心がイケメンだからだろうか。
  • この後、数々のトロマ社作品が日本で『悪魔の毒々』シリーズとしてリリースされていったが、はじめにこの邦題を思いついた担当者のセンスが凄い。
  • 本作以降、計4本の続編が製作されている。まず、1988年に2作目『悪魔の毒々モンスター 東京へ行く』を発表。安岡力也、関根勤の出演で話題となる。続いて1989年に3作目『悪魔の毒々モンスター3/毒々最後の誘惑』を発表したものの、さすがに飽きられてしまったのか、特に話題にもならずにフェードアウト。1991年には『悪魔の毒々モンスター 毒々あにめいしょん』と題された番外編的なアニメ作品を発表するも、当然一部の物好きが喜んだのみ。さすがにシリーズは幕を降ろす事になる。ところが、誰もが油断していた2000年に突如4作目『悪魔の毒々モンスター/新世紀絶叫バトル』が作られ、何年経とうとも変わらない馬鹿ぶりを披露してファンを安心(?)させてくれている。恐ろしい事に「2、3作目は無かったことに…」という掟破りなプロローグが挿入されてしまっているあたりがいかにもトロマっぽい。

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