ターボキッド

TURBO KID
2015/Canada , USA , New Zealand/95min
監督:Francois Simard , Anouk Whissell , Yoann-Karl Whissell    
出演:Munro Chambers , Laurence Leboeuf , Michael Ironside , Edwin Wright , Aaron Jeffery , Romano Orzari , Orphee Ladouceur , Steeve Leonard , Evan Manoukian , Anouk Whissell , Francois Simard

核戦争で文明が崩壊、あらゆるものが汚染された1997年、水をめぐって争う猛者たちの巣食う荒涼とした野蛮地帯でキッドはBMXにまたがり、コミック「ターボライダー」を人生のバイブルとして一人でなんとか生きのびていた。そんなある日謎の少女アップルと出会い彼女に惹かれていくが、水を牛耳る極悪首領ゼウスによって彼女が誘拐された!キッドは彼女を取り戻すため、正義の鉄槌をゼウスに下すため、ターボライダースーツに身を包み、敵のアジトに乗り込むべくペダルを踏み込む―。
商品ページより転載)

  • ホラーオムニバス『ABC・オブ・デス』への収録に落選した短編『T is for Turbo』を長編映画化した作品。
  • ”チャリンコ版マッドマックス”という触れ込みであり、一見してポストアポカリプスものの便乗系低予算B級SFアクション作品であることがわかる。ただし、舞台設定を1997年としているところから“80年代風”を念頭に置いて製作されていることが窺え、懐かしさ漂うグラデーション多用の立体風タイトル・ロゴを見ただけでも、あえてB級感をコントロールしている作品だと気付けるはず。
  • そもそも本当の低予算B級作品にマイケル・アイアンサイドが出演するはずがない。もっとも、嬉々として極悪首領ゼウスを演じている姿を見るとそうとは言い切れなかったりはする。
  • 言われてみると、燃料が枯渇した世界で燃料を必要としない移動手段=自転車に行き着くのは至極真っ当な結論だよなぁ。
  • いきなり登場する謎の不思議美少女や、空想上の産物だと思われていた凄い武器が偶然手に入るなど突拍子の無い展開が多く、他作品ならば弱点となりそうな突っ込みどころさえも本作の魅力と面白さに繋がっている。
  • クラフトテープの万能感。
  • 要所要所で必要以上にアナログ感たっぷりで容赦のないスプラッタ描写、ゴア描写を見せてくれるのも楽しい。
  • SFアクション作品にラブ・ロマンス要素など余計な要素があると邪魔だとさえ思うことが多い中、本作に関してはむしろ無いと成り立たず本作の魅力が半減すると思える。勿論それはアップルを演じたロランス・ルブーフのキュートさに寄るところも大きい。
  • 謎の多いアップルの秘密はストーリー上の大きなキーポイントではあるけど、“あいつ”の正体は単にサプライズ以外の何者でもなくてどうでもよかったかも。
  • 80年代B級作品を見倒した層には勿論のこと、80年代の映画を知らない(観ていない)人達にもお勧めしたい作品。一応グロ注意作品であることだけは示しておきたい。

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