センソリア 死霊の館

SENSORIA
2015/Sweden/81min
監督:Christian Hallman
出演:Lanna Ohlsson , Alida Morberg , Rafael Pettersson , Boel Larsson , Norah Andersen , Karin Bertling , Harald Leander , Linnea Pihl

30代後半ですべてを失った美しい女性キャロリン。彼女は新しい人生のスタートを切るため、古びたアパートに引っ越すが、彼女の周りで怪現象が起こり始める。隣人に助けを求めるも、耳も貸してくれない。事態は悪化し続け、遂にキャロリンはそのアパートに取り憑いている何者かが、彼女を捕えようとしていることに気づく……。
商品ページより転載)

  • 監督・製作・脚本:クリスティアン・ハルマン、主演:ラナ・オールソンによるスウェーデンのオカルト・ホラー。
  • 全編を通して寒色系の暗めな色調の中、終盤までほとんどストーリーが動くことも血飛沫が飛ぶような派手な演出も無いまま、淡々と陰鬱な雰囲気だけで押し切られる。退屈と言えばその通りではあるけど、何となく最後まで見届けたくなる不思議な感覚がある。
  • 主人公が怪異に気付かない、明らかに霊的現象であっても気にしない、話をしている少女が亡霊であると知っても冷静に対応。それはそれで面白みがある。
  • ストーリー上で風呂場はキー・ポイントだけど、熟女好き的にはお風呂シーンは見所の一つとなるかも。あと所謂ロリータ・コンプレックスな方々にも…。
  • 結局、他の部屋の住人は無関係だった、と。現実的にはそんなものなのかも。如何にも意味有り気だった上階のおっさんもただの女好きだった。
  • 何の解決にもなっていない後味が悪い締め方。ただ、主人公にとってはバット・エンディングとは言い切れないところもある感じではある。
  • エンド・ロール後のおまけ映像で、登場しなかったアパートの管理人が独身女性の入居者募集をしている。何か関係しているようなニュアンスではあるけど、事実が語られることはないんだろう。
  • 冒頭でH.P.ラブクラフトの『奥津城』からの一節を引用しているところから、少女の祖母が祈りを捧げていたのはクトゥルフに連なる邪教だった、とするのは考えすぎか。
  • ところで、観た人は必ずジャケ写詐欺だと思うはず。作中の人物と似ても似つかないし、こんな緊迫したシーンになることはなかった。ついでにジャケ上部にある“第36回ポルト国際映画祭観客賞受賞”というのは事実だろうけど、“(紛れもなく)史上最恐ホラー のひとつ”という煽り文句はさすがに言い過ぎだろう。

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