ゴースト・イン・ザ・シェル

GHOST IN THE SHELL
2017/ USA , India , China , Japan , Hong Kong , UK , New Zealand , Canada , Australia/120min
監督:Rupert Sanders
出演:Scarlett Johansson , Pilou Asbak , 'Beat' Takeshi Kitano(ビートたけし) , Juliette Binoche , Michael Pitt , Chin Han , Danusia Samal , Lasarus Ratuere , 泉原豊 , Tawanda Manyimo , Peter Ferdinando , 福島リラ , 桃井かおり

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対テロ捜査のエリート機関・公安9課に所属する、脳以外は全身義体の捜査官・少佐は、最先端ロボティクス企業の研究者連続殺人事件を担当。彼らは、ただ殺されただけでなく、機密情報が詰まった脳をハッキングされた状態で発見されていた。存在の特定できない謎のサイバーテロリストの捜査を進めるうちに事件は少佐の脳にわずかに残された過去の記憶へとつながり、彼女の存在を揺るがす衝撃の展開へと発展するー。
商品ページより転載)

  • 士郎正宗作の漫画を基にしたアニメ・シリーズを実写映画化したSF・アクション。
  • 監督は『スノーホワイト 』のルパート・サンダーズ、出演はスカーレット・ヨハンソン、ビートたけし、マイケル・カルメン・ピット、ピルー・アスベック、チン・ハン、ジュリエット・ビノシュ、桃井かおり、福島リラ他。
  • 日本語吹き替えはアニメ版での声優が多く担当しているのでクォリティは保証済み。
  • 今回は3D-BD版+日本語吹き替えで鑑賞。3D効果は他作品と比べて可も不可もなく。海中でクラゲが浮遊しているシーンが印象的。
  • 『ブレードランナー』に大きな影響を受けつつ、『マトリックス』をはじめ数々のSF作品に大きな影響を与えた作品世界を基に、アニメ・シリーズや原作のエピソードを繋ぎ合わせながらも独自の設定を使ったオリジナルの展開を見せる、濃い目のサイバーパンクSFとなっている。
  • SFに理解が無いと作品世界に馴染むのは難しいけど、単にギミックに溢れた映像作品としても充分に楽しめる。
  • 映像に関しては、無意識的にアニメ版を基準としているはずだけど、少々『ブレードランナー』感が大きいなと思ったこと以外に違和感を感じる事はない。CGIを駆使しているとはいえ、これはこれで凄い事。
  • 『攻殻機動隊』を知っているなら、この作品世界のヒロインといえば“少佐”こと草薙素子であるという共通認識がある中で、この実写版ではスカーレット・ヨハンソン演じるミラ・キリアンが“少佐”としてヒロインの座に就いている。これはいくらスカーレットが魅力的な女優さんであるとはいえ、事前情報を仕入れていない限りは違和感を持つのは当然。しかし、物語が進むにつれてSF作品として冴えた展開の基にきちんと解決し納得出来る仕掛けとなっていたのには感心できるはず。
  • 最初に配役の発表を見た時はどのキャラクタに対しても微妙に違和感を感じたのは事実。特に少佐と荒巻に対しては本作の失敗さえ思ったほど。結果的には、少佐とバトー以外のキャラクタ描写がほとんど無かった事は別にしても、そのほとんどの違和感は無くなっていた。ただ、最後まで荒巻を演じたビートたけしだけは少々浮いているように感じて馴染めなかったのが残念。芸人“ビートたけし”でもなければ、危ない『アウトレイジ』な感じでもなく、“世界の北野”としてしか見えなかった。見せ場の銃撃戦を経て空の薬莢を捨てるシーンは格好良かったんだけど…。
  • アニメ・シリーズが監督毎にパラレル・ワールドとして描かれていたように、本作は“第五の攻殻”としてある程度リセットした状態で観ることが出来た上で受け入れられるかどうかで評価は大きく変わると思われる。個人的には最後の方はネタ切れ気味にややサイバーパンク要素が薄かったのは気になるけど纏まり自体は良く、これはこれで充分にありかと思う。
  • ところで、何処かに『そうしろと囁くのよ、私のゴーストが』の台詞は入れてほしかったなぁ。あとロジコマ若しくはタチコマも実写で見たかったなぁ。

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