皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ

LO CHIAMAVANO JEEG ROBOT / THEY CALL ME JEEG ROBOT / LO CHIAMAVANO JEEG ROBOT 皆はこう呼んだ「鋼鉄ジーグ」
2015/Italy/119min
監督:Gabriele Mainetti
出演:Claudio Santamaria , Luca Marinelli , Ilenia Pastorelli , Stefano Ambrogi , Maurizio Tesei , Francesco Formichetti , Daniele Trombetti , Antonia Truppo , Salvatore Esposito , Gianluca Di Gennaro

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舞台は、テロの脅威に晒される現代のローマ郊外。裏街道を歩く孤独なチンピラ エンツォはふとしたきっかけで超人的なパワーを得てしまう。始めは私利私欲のためにその力を使っていたエンツォだったが、世話になっていた“オヤジ”を闇取引の最中に殺され、遺された娘アレッシアの面倒を見る羽目になったことから、彼女を守るために正義に目覚めていくことになる。アレッシアはアニメ「鋼鉄ジーグ」のDVDを片時も離さない熱狂的なファン。怪力を得たエンツォを、アニメの主人公 司馬宙(シバヒロシ)と同一視して慕う。そんな二人の前に、悪の組織のリーダー ジンガロが立ち塞がる…。

  • 永井豪原作で1975年に放送された日本のアニメ『鋼鉄ジーグ』をモチーフにしたイタリア発のSF・ダーク・ファンタジー・アクション。決して実写映画化の類ではない。
  • なかなかインパクトある邦題だと思ったらイタリア版正式題の通りらしい。
  • 監督・製作・音楽:ガブリエーレ・マイネッティ、出演はクラウディオ・サンタマリア、ルカ・マリネッリ、イレニア・パストレッリ他。
  • 登場人物が主人公エンツォ含め見事なまでにダメな奴らばかりで、基本的にはコメディ要素がほとんどない。
  • 実際のところ、話の流れ自体はアクシデントでスーパー・パワーを獲得、はじめは私利私欲に使うけど、大きな事件をきっかけに正義に目覚めていく、というアメコミ・スーパー・ヒーローもののテンプレ通り。ただ、本作の主人公エンツォはかなりの下種野郎なのが作品の方向性に大きく影響している。
  • 中盤あたりで多少中弛みはするものの、ある出来事を切っ掛けに始まる後半は近年稀に見るほどの胸が熱くなる展開が待っている。特にラスト15分あたりから始まるヒーローとヴィランが同じ能力で戦う怒涛の展開が見もの。
  • 正直なところ、本編中はそこまで『鋼鉄ジーグ』である必要性はないんだけど、ラスト・カットを観たらそうも言えなくなる。

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