アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲

IRON SKY: THE COMING RACE
2019/Finland , Germany , Belgium/93min
監督:Timo Vuorensola
出演:Lara Rossi , Vladimir Burlakov , Kit Dale , Julia Dietze , Stephanie Paul , Tom Green , Udo Kier

公式サイト

人類は月面ナチスとの戦いに勝利するも、核戦争で自滅し、地球は荒廃してしまった。それから30年後、人々はナチスの月面基地で生き延びていたがエネルギーが枯渇し、滅亡の危機を迎えていた。主人公オビは地球の深部に新たなエネルギーがあることを知り、人類を救うため、前人未到の<ロスト・ワールド>へと旅立つ。しかし、そこはナチス・ヒトラーと結託した秘密結社ヴリル協会が君臨する世界だった。ヤツらは人類絶滅を企て、恐竜とともに地底から攻めて来るッ!!

  • 前作『アイアン・スカイ』の成功を経てクラウドファンディングで資金を調達して製作された続編。
  • 監督は引き続きティモ・ヴオレンソラ。出演はウド・キア、ユリア・ディーツェ、ステファニー・ポールの続投組の他、ララ・ロッシ、ウラジミール・ブルラコフ、キット・デイル、トム・グリーンなど。
  • 前作とは方向性が変わり、地球の真実や人類の起源にまで遡る物語など雑誌ムーの読者(ムー民)が喜ぶような、よりスケールの大きくなった世界観の基、コメディ要素いっぱいの娯楽作品として充分楽しい作品に仕上がっている。ただ、前作であった訳のわからない熱量や勢いが弱くなったように感じ、今一つ期待値を超えてくれなかったという印象が残ってしまったのが残念。
  • 極めて個人的に言うなら、8割ぐらいウド・キア目当てで、後はユリア・ディーツェ目当てなのに、そのどちらも勿体無い扱いだった事が大いに不満。
  • いきなりネタバレとなるけど、本作の核となる地球空洞説といえば、元はジュール・ヴェルヌの小説『地底旅行』に始まり、古くはヘンリー・レヴィン監督による『地底探検』、近作ではブレンダン・フレイザー主演の『センター・オブ・ジ・アース』、ドウェイン・ジョンソン主演のその続編など数作が製作されているSFではポピュラーな題材なので、どうしても今更感が出てしまうのは仕方が無いところか。その中で他作品に比べると圧倒的に地底にいる感覚が薄い上に、アドベンチャー要素も中途半端に感じてしまうあたりにも、あとひと頑張り欲しかった気がする。
  • 一応はハッピーエンディングを迎え、更なる続編の可能性も無きにしもあらずといったエンディングではあったけど、どうなることやら。

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