来る

来る
2018/Japan/134min
監督:中島哲也
出演:岡田准一 , 黒木 華 , 小松菜奈 , 青木崇高 , 柴田理恵 , 太賀 , 志田愛珠 , 蜷川みほ , 伊集院光 , 石田えり , 松たか子 , 妻夫木 聡

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オカルトライター・野崎のもとに相談者・田原が訪れた。最近身の回りで超常現象としか言いようのない怪異な出来事が相次いで起きていると言う。田原は、妻・香奈と幼い一人娘・知紗に危害が及ぶことを恐れていた。野崎は、霊媒師の血をひくキャバ嬢・真琴とともに調査を始めるのだが、田原家に憑いている「何か」は想像をはるかに超えて強力なモノだった。民俗学者・津田によると、その「何か」とは、田原の故郷の民間伝承に由来する化け物「■■■■」ではないかと言う。対抗策を探す野崎と真琴。そして記憶を辿る田原…幼き日。「お山」と呼ばれる深い森。片足だけ遺された赤い子供靴。名を思い出せない少女。誰かがささやく声。その声の主…・そ・う・か!・あ・れ・の・正・体・は、・あ・い・つ・だ!決して「■■■■」の名を呼んではならない。「■■■■」は、声と形を真似て、人の心の闇に・・・来る!!!どんどんエスカレートする霊的攻撃に、死傷者が続出。真琴の姉で日本最強の霊媒師・琴子の呼びかけで、日本中の霊媒師が田原家に集結し、かつてない規模の「祓いの儀式」が始まろうとしていた。彼らは、あれを止めることができるのか!?
(公式サイトより転載)

  • 澤村伊智の小説『ぼぎわんが、来る』を、監督・脚本:中島哲也で実写映画化したオカルト・ホラー。勿論原作未読。
  • 構成は大きく分けて3つ。田原→香奈→野崎と視点が変わっていく。
  • 多少不気味に感じる映像や瞬間的なグロ描写はありながらも、ビジュアル面での怖さは無いに等しい。また、田原が「■■■■」に狙われる理由・原因は描かれず、一癖二癖ある登場人物ばかり(田原の妻・香奈は気の毒な所がある)なので感情移入することもない(させてもらえない)ため、心理的にもひたすら理不尽を感じるだけで終わる。“怪異”の「■■■■」は姿を見せることがなく終わるのは大正解ながら、ホラー映画としては怖くない作品となるのは仕方が無い。
  • クライマックスとなる神道、仏教総動員での“祓い”のシーンは見どころの一つ。ここまで堂々と大掛かりにハッタリをかますことの出来るエンタテインメント性には脱帽する他ない。。
  • ラスト・シーンで流れる“あの歌”を観るために2時間30分強を費やす価値は充分にある。
  • 松たか子が演じる比嘉琴子、柴田理恵の演じる逢坂セツ子という強力な個性を放つキャラクタはこの1作だけでは勿体なく前日譚なりのスピンオフが見たい。原作では『比嘉姉妹シリーズ』として数作発表されているとのことなのでそちらも実写化を期待したいところ。
  • ところで必死に「■■■■」なんて胡麻化してるけど原作のタイトルからネタバレはしてるんだよなぁ、と。
  • ところで2。何故邦画界はホラー映画の宣伝にも関わらず、お笑い芸人の頓珍漢なコメントや不必要なコメディ・テイストで逃げ道を作るのか。もっとも本作の場合はシュールなコメディ要素も売りの一つではあったけど、非常に良くない傾向ではある。

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