死霊の盆踊り

ORGY OF THE DEAD 
1965/USA/91min
監督:A.C. Stephen
出演:Criswell , Fawn Silver , William Bates , Pat Barringer

公式サイト

満月の夜、真夜中。人気のない荒れ果てた墓地。黒衣の男が棺桶の中から目覚める。男は夜の帝王クリスウェル。クリスウェルは闇の女王に命じて、不幸な死を遂げた女たちの浮ばれない霊を呼び出す。次々と蘇った女たちの霊は、豊満な肉体を揺らしながら墓場でヌードになり、踊り狂うのだった。ホラー小説家のボブは小説のインスピレーションを得ようと恋人のシャーリーを連れて夜のドライブをしていたが、事故を起こして墓場に迷い込んでしまう。やがて二人はミイラ男と狼男に拉致されて囚われの身となり、墓石に縛り付けられて死霊たちの裸踊りを延々と見せられることになる…。
商品記事より転載)

  • 監督・製作:A・C・スティーヴンによるコメディ・ホラー。
  • 出演はクリスウェル、ファウン・シルヴァー、ウィリアム・ベイツ、パット・バリンジャー、ロン・チェイニー・Jr。
  • ちなみに脚本は最低映画監督として(悪)名高いエド・ウッドが担当しているけど、監督作ではない。
  • 最低映画と言えば、まず挙げられる定番作品が『プラン9・フロム・アウタースペース』と本作。そこを踏まえた上でその2作のブルーレイ版を同時に発売する暴挙に出たポニーキャニオンは本当に恐ろしい会社。今回、何故か強烈にコレクションに入れておかないと!という強迫観念に捕らわれたので、その策略にまんまとノせられてみた。
  • お話としては交通事故に遭った男女が墓地に辿り着くと、そこでは夜の帝王と闇の女王による宴が繰り広げられていた、というもの。問題はその宴で、死霊と称する様々な半裸の女性が様々な踊りを見せては去っていく様を延々と見せられるだけなので、内容は無いに等しい。
  • どうしてこんなのが出来てしまったのかと言うと、制作側、出演者のほとんどが素人同然な人ばかりだったため。雑な演出と未熟な撮影技術で進められた上に、演技力が無いのにまともな演技指導もなかった事による棒演技と台詞の棒読みが加われば、当然のようにまともな映画作品が完成するはずがない。
  • こうなると、どこでどんなオチをつけるかが見ものとなるはず…途中で停止ボタンを押さなければの話だけど。
  • 驚くことにその待望のオチだけはきっちりと付けられているため、無事に生還することになる二人に対しては心底「良かったなぁ」と思える。
  • 良くも悪くもこの邦題を付けた映画評論家・江戸木純氏のセンスは敬服に値する。
  • 何だかんだ言っても、本作を観て呆れる人は居ても本気で怒る人はいないはず…やっぱりいるかも。個人的にはこの駄目具合が逆に愛おしい作品なんだよなぁ。

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