シライサン

シライサン 
2019/Japan/98min
監督:安達寛高
出演:飯豊まりえ , 稲葉友 , 忍成修吾 , 谷村美月 , 江野沢愛美 , 染谷将太 , 渡辺佑太朗 , 仁村紗和 , 大江晋平 , 諏訪太朗

公式サイト

親友の突然の死のショックから立ち直れない女子大生・瑞紀は、弟の変死に直面した青年・春男と出会う。眼球が破裂し、何かに怯えたように死んでいった彼らの死の真相を探るうちに、二人は理解を超えた戦慄の真実に突き当たる。そして、その名を知ってしまった彼らもまた“シライサン”の呪いに巻き込まれていく。 “シライサン”の正体とは?その名を知ってしまった彼らは、呪いから逃れることはできるのか―?
(公式サイトより転載)

  • 監督・脚本:安達寛高によるオカルト・ホラー。
  • 言ってしまえば、望む望まずに関わらず期限付きで死に至る呪いにかかったので、生き延びる方法を求めて奔走する、という『リング』と同じフォーマットではある。
  • 呪われると眼球が破裂して絶命するというショッキングな怪異のアイディアは良い感じ。グロ描写の度合いとしては、“結果”は映すけど、その瞬間は血飛沫が飛ぶだけで直接映す事は無いので案外低め。
  • 本作に登場する“シライサン”は、大きな目が特徴的で両手で鈴を持つ女性型幽霊。やっと白服で長髪黒髪で猫背という判で押したようなJホラーの悪霊像(見せ過ぎの某伽椰子ちゃんは例外中の例外)から少し脱却を図ってくれた。まだ長髪黒髪ではあるけど、顔が見えるだけでも全然違う。“シライサン”が現れても姿を観続けている間は襲われないという設定も面白みがある。
  • 映像面では、どちらかと言えばワンカットの衝撃度を重視した演出の様なので派手さは控え目な感じ。
  • 実際のところ、名前を知っただけで呪われるという設定は感覚的に厭な気分にはなるけど、さすがに対象が広すぎて現実味が薄い気はする。
  • 考察サイトで得た情報によると本作の脚本は監督でもある安達寛高だけど、エンド・クレジットでは登場人物の一人である間宮冬美となっている。つまり夫・間宮幸太の最期の望み通りに呪いを拡散させた形になっていて、本作を観てその存在を知った観客も呪われたということらしい。これは困った事になった…。いや、かなり洒落た仕掛けだな、と。

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