ロックダウン・ホテル/死・霊・感・染

HALL 
2020/Canada/80min
監督:Francesco Giannini
出演:Carolina Bartczak , 釈由美子 , Mark Gibson , Bailey Thain , Julian Richings , Vlasta Vrana , Kathleen Fee , Kim Richardson , Dawn Ford

公式サイト
・うめき、叫び、血走る、背筋も凍る超熱演!世界が認めた新たなるスクリーミング・クイーンの誕生!釈由美子、世界進出第一弾!!
・無限恐怖。この怖さ、出口なし。


仕事も兼ねて日本からやってきた臨月間近の妊婦ナオミは運悪く、そのホテルに宿泊していた。やがて、彼女の身体に異変が現われ始める…。 逃げ場のない地獄と化したホテルでは、想像を絶する心霊現象までが多発する。果たして宿泊客たちは、生き残ることができるのか…!?
商品ページより転載)

  • 監督は『X-MEN:フューチャー&パスト』などに出演しているフランチェスコ・ジャンニーニ。本作が長編監督デビュー作となる。
  • 出演はカロライナ・バルトチャク、釈由美子、マーク・ギブソン、ベイリー・セイン、ジュリアン・リッチングス他。
  • コロナ禍となる前の2019年1月にカナダのモントリオールで撮影されたことから、“コロナ禍の世界を予言した映画”などと宣伝しているけど、色んな意味でふざけるな、と。 新型コロナウイルスに感染したらその場で倒れて全身の血管が浮き出てきて数時間で絶命に至るのか、と。
  • お話の方は頻繁に時間軸を前後させながら2つのストーリーが展開される。1つは釈由美子がウィルス感染した妊婦役を演じ、ランニングタイム80分中70分くらいかけてホテルの3階を匍匐前進した後に他の感染者に喉笛を描き切られて絶命していく様を描いたもの。もう1つは離婚寸前の妻が殺人ウィルスに感染した夫が亡くなったと同時に娘と共にホテルを脱出するまでを追ったもの。説明的な描写がほとんどなくて登場人物と同様に何が起きているのかわからないのは良いとして、いずれも間延びした演出で特に盛り上がる箇所もないので退屈気味と感じてしまうのはいただけない。また、ほとんどの登場人物が不機嫌というのも気が滅入る。
  • 感染者を表現する特殊メイクは時間を経過する毎に蝕まれていく怖さを存分に感じられて見応えがある。
  • 邦題に関しては、一応唐突な心霊的描写はあったけど、あくまで非オカルトのウィルス感染の恐怖を描いた物語に『デモンズ』あたりを想起させる“死霊感染”は言い過ぎ。そもそもホテルもロックダウンしてないしね。
  • 公式サイトを見ると“chapter2”の文字と共に現在製作中とあるので、今作での謎を解き明かしてくれるお話を期待したい。

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