死霊館 悪魔のせいなら、無罪。

THE CONJURING: THE DEVIL MADE ME DO IT 
2021/United States/112min
監督:Michael Chaves
出演:Patrick Wilson , Vera Farmiga , Ruairi O'Connor , Sarah Catherine Hook , Julian Hilliard , John Noble , Eugenie Bondurant , Shannon Kook , Ronnie Gene Blevins , Keith Arthur Bolden , Steve Coulter , Vince Pisani , Sterling Jerins , Ingrid Bisu

公式サイト 公式サイト
・今日、あなたは初めて、悪魔を見る。<実話>

1981年、家主を22度刺して殺害した青年は、悪魔に取り憑かれていたことを理由に「無罪」を主張した。被告人の供述は一貫して「ぜんぶ、悪魔のせい。」法廷に神が存在するなら、悪魔も存在するというのだ。殺したのは、人か?それとも…!?姿なき存在を証明するため、心霊研究家ウォ―レン夫妻が立ち上がる。被告人を救うため、手掛かりをもとに、警察に協力し捜査を進めるウォーレン夫妻だったが、とてつもなく邪悪な〈何か〉に極限まで追い詰められていく。「その存在」をどうやって証明するのか?アメリカ史上初、前代未聞。〈すべて実話〉の殺人事件。衝撃の真相がついに明らかになる――。
(公式サイトより転載)

  • 実在の心霊研究家ウォーレン夫妻の経験を基にしたオカルト・ホラー『死霊館』シリーズの3作目。関連作を含めた“死霊館ユニバース”としては8作目。時系列で言うと『死霊館 エンフィールド事件』より後の話。
  • 監督は『ラ・ヨローナ ~泣く女~』のマイケル・チャベス。出演はパトリック・ウィルソン、ヴェラ・ファーミガ、ルアイリ・オコナー、サラ・キャサリン・フック、ジュリアン・ヒリアード他。
  • 最初にこの邦題を見た時は何かの冗談かパクリ作かと思ったほどながら、原題のサブタイトル『THE DEVIL MADE ME DO IT(直訳:悪魔は私にそれをさせた )』がこうだしなぁ、という事で納得。句読点があるのがセンスの良さとかだろうとは思うけど、『死霊館』シリーズとしては違和感がある感じ。
  • 実話を元したと言う謳い文句で、実際にあった“アーニー・ジョンソン事件”を基にしている。怪異現象の部分はさすがに盛り過ぎ…と思いたい。
  • 過去2作で扱っていた“呪われた家”の話から悪魔憑きの原因を解明しようとする心霊探偵ものへとシフトしたので、邦題の“館”が関係無くなったのは…気にしない。
  • 冒頭で神父が悪魔退治に向かうカットが『エクソシスト』そっくりだったのがジャンル・ファンへのサービスとして嬉しいところ。
  • 悪魔の存在を信じなかった弁護士が次のシーンでは弁護を担当している描写があったので、この省かれた顛末が知りたい。よほど怖い目に遭ったんだろうな、と。
  • 最序盤の悪魔払いの壮絶さからクライマックスとなる一連の事件の首謀者である魔女との対決に至るまで中弛みしないまま不気味な雰囲気を持続させているのが見事。安定感若しくは手慣れた感があって安心して“ホラー”を楽しめる。
  • 対魔女戦はしっかりと勝敗が付いてカタルシスを得られるとは言え、魔女の目的や何故あの家に狙いをつけたのかがはっきりしないままだったのは多少なりともやもやする。
  • もう一つ邦題に関して言うと、ネタバラしになるけどオチとしては悪魔のせいだったのに有罪だったなぁ。

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