ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ

VENOM: LET THERE BE CARNAGE
2021/United States/98min
監督:Andy Serkis
出演:Tom Hardy , Woody Harrelson , Michelle Williams , Naomie Harris , Reid Scott , Stephen Graham , Peggy Lu , Sian Webber

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・マルチバース、新章開幕へ-
・俺たちより最悪 《カーネイジ》覚醒-


「悪人以外を食べない」という条件でエディの体に寄生し、彼と共同生活を送る地球外生命体<シンビオート>のヴェノムは、食欲の制限を強いられストレスの毎日を過ごしていた。そんな中、未解決事件の真相を追うジャーナリストのエディは、サン・クエンティン刑務所である死刑囚と再会する。その男の名はクレタス・キャサディ。これまで幾度となく猟奇殺人を繰り返し、収監されたシリアルキラーで、彼には死刑執行の時が迫っていた。「私の秘密を教えよう」と不気味にほほ笑み、エディに対し異様な興味を示すクレタス。突如その時、クレタスはエディの腕へと噛みつき、エディの血液が普通の人間とは異なることに気づく……。死刑執行の時、ついにクレタスはカーネイジへと覚醒――。世界を闇へと変えていく。
商品ページより転載)

  • 元はスパイダーマンのヴィランだったヴェノムを単独作品の主人公としたスーパー・ヒーロー・アクションの2作目。
  • 原作はマーベル・コミックではあるけどマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)には属さず、ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース(SSU)の1作でSSUとしては2作目にあたる。
  • 監督はアンディ・サーキス。出演はトム・ハーディ、ミシェル・ウィリアムズ、ナオミ・ハリス、リード・スコット、スティーヴン・グレアム、ペギー・ルー、ウディ・ハレルソン他。トム・ハーディは原案・製作も務める。
  • 当然ながら前作を観ている事が前提の作りとなっているため、今作の敵となるクレタス・キャサディ/カーネイジとフランシス・バリソン/シュリーク以外の登場人物についてはシンビオートをはじめ説明的描写は一切なし。観ていても念のため見直して復習しておくとより楽しめるかも。
  • ヴェノムやカーネイジは人間の頭を好んで食べるという設定なので切り株描写になりそうなところを絶妙な構図で上手く処理しているのでグロさを全く感じさせない。
  • 監督が替わった事が大きかったのか、独創的なアクションで一層派手な映像となっている一方で、エディとヴェノムの軽快なテンポの掛け合いが楽しく、前作よりも随分とコメディ色が濃い目となっている。まるっきり倦怠期を迎えて別れたカップルが再び共に歩むまでを描いたラブコメみたいだという批評を見てなるほどと思った。
  • 今作で登場したウディ・ハレルソン演じるクレタス/カーネージはその凶暴さが強烈な印象を残す面白キャラクタだったのに、決着が着いたのでもう登場することは無くて残念。また、バリソン/シュリークはミュータントとしての能力がそれほど描かれないまま何となくフェードアウトしたので、もし機会があればMCUなりSSUでまた見てみたいキャラクタだった。
  • SSUとして作られながら、ミッドクレジット・シーンでMCUである『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』とクロスオーバーしていたり、もっと言えばラスト・シーンでの刑事マリガンに対する描写が色々と想像力を掻き立てられるものとなっているため、今後の展開がとても楽しみ。一つだけ残念だったのは、せっかくここから『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のミッドクレジット・シーンに繋がるというサプライズがあるのに、先に『~ノー・ウェイ~』を観たので衝撃度が和らいでしまったこと。観る順番って大事。

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