ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス

DOCTOR STRANGE IN THE MULTIVERSE OF MADNESS 
2022/United States/min
監督:Sam Raimi
出演:Benedict Cumberbatch , Elizabeth Olsen , Chiwetel Ejiofor , Benedict Wong , Xochitl Gomez , Rachel McAdams , Michael Stuhlbarg , Sheila Atim , Adam Hugill , Ako Mitchell

公式サイト
・無限の可能性が存在する―禁断の世界<マルチバース>が開かれる。
・マーベル・スタジオが贈るファンタジック・アクション最新作!


元天才外科医にして、上から目線の最強の魔術師ドクター・ストレンジ。時間と空間を変幻自在に操る彼の魔術の中でも、最も危険とされる禁断の呪文によって“マルチバース”と呼ばれる謎に満ちた狂気の扉が開かれた──。何もかもが変わりつつある世界を元に戻すため、ストレンジはかつてアベンジャーズを脅かすほど強大な力を見せたスカーレット・ウィッチことワンダに助けを求める。しかし、もはや彼らの力だけではどうすることもできない恐るべき脅威が人類、そして全宇宙に迫っていた。さらに驚くべきことに、その宇宙最大の脅威はドクター・ストレンジと全く同じ姿をしていて…。
商品ページより転載)

  • 『ドクター・ストレンジ』シリーズ2作目。マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)としては28作品目で、フェーズ4としては5作目。
  • 監督はサム・ライミ。出演はベネディクト・カンバーバッチ、ベネディクト・ウォン、レイチェル・マクアダムスなどの続投組に加え、『ドクター・ストレンジ』シリーズへは初登場のエリザベス・オルセン、ソーチー・ゴメス他。
  • ストーリーとしては『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』とテレビミニシリーズ『ワンダヴィジョン』のその後で、タイトル通りマルチバースをテーマとして描いたものとなっている。
  • マルチバースというお題目の元では何でもありということで、MCUでマルチバースをテーマにしたもう一つの作品『ホワット・イフ…?』をも取り込んだかのような複数のストレンジやキャプテン・カーターといった“アース-616”以外のキャラクタや、ついにMCUに『X-MEN』と『ファンタスティック4』が登場したり(そう言えばスカーレット・ウィッチって元々はX-MENのキャラクタだったな)とお祭り状態となっている。もっとも全て他次元での話だし、MCU初登場組はそこまで活躍しなかったけど、今後への前振りとしては充分。ついでにマーベル・ゾンビーズへの準備もOK、と。
  • 今作は監督がサム・ライミという事が大きいのもあるけど、悪霊などの精霊が関係してくるのでオカルト・ホラー・テイストを強めに感じる事が多い。顔が血に塗れたワンダが執拗に追いかけてくるシーンは完全にホラーの様相を呈している。
  • 実際のところ、劇場公開されたMCUは全部観ているのに、テレビシリーズである『ワンダヴィジョン』を観ていない事で状況を理解し辛くなっていたのはとても残念。今回は話が進むにつれてそれなりに把握出来たからまだ良かったとは言え、今後公開が予定されている作品でもテレビシリーズを含めた全作品群の視聴が前提となっているのではとても困る。せめて円盤をリリースしてくれれば追いかけてもいいんだけど、今のところDisney+での配信しか観る方法が無いのは一考の余地を求めたいところ。
  • ブルース・キャンベルが自分を殴り続ける魔法をかけられた男の役でカメオ出演しているのは嬉しいサプライズ。でも古いホラー映画好き以外はあれを『死霊のはらわた2』のセルフ・パロディだって知る由もないんだろうな、と。
  • やはりテレビ・シリーズを観ていないことが最後まで尾を引いたのか、観終わったところでワンダに対しては、冷静な判断が出来なくなっていたとは言え個人的で我儘過ぎる理由で全宇宙を混乱に陥れたとんでもなくヤバい奴としか思えなかったんだけど、もし観ていたなら違う見方が出来たんだろうか。
  • 衝撃的なラスト・カットを受けてのミッド・クレジット・シーンでは、この後もユニバースはまだまだ拡がり続ける事を示唆。ちなみに今回のポスト・クレジット・シーンは本当の意味でおまけだった。

コメント