バイオハザード:ウェルカムトゥラクーンシティ

RESIDENT EVIL: WELCOME TO RACCOON CITY 
2021/Canada , Germany/107min
監督:Johannes Roberts
出演:Kaya Scodelario , Hannah John-Kamen , Robbie Amell , Tom Hopper , Avan Jogia , Donal Logue , Neal McDonough , Lily Gao , Chad Rook , Marina Mazepa

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・「絶望」が この街で 産声を あげる―。

1998年9月30日。この日、全人類を蝕む絶望の種が産まれた―。アメリカ合衆国中西部に位置するラクーンシティ。自然豊かなこの街の郊外に以前は製薬会社アンブレラ社の工場が存在したが、今はその殆どの施設は移転してしまっている。 このアンブレラ社が秘密裏に研究開発を進めていた“何か”が街の住民達に大きな健康被害を与えているとのメッセージを受け取ったクレア。 ラクーンシティの施設で育ったクレアは、その真実を突き止めるべく、R.P.D.(ラクーン市警)で特殊部隊=S.T.A.R.S.の隊員である兄・クリスのもとを訪ねる。クレアはクリスにこの事実を訴えるも「お前は昔から陰謀論を持ち出すが、デタラメだ」と取り合ってくれない。 しかしその時、街中に大音量のサイレンが鳴り響く。 アンブレラ社から住民に自宅で待機するよう警報が発せられたのだ。 
(公式サイトより一部抜粋転載)

  • ゲーム『バイオハザード』を原作とした実写映画版全6作をリセットし、新規作品としてリブートしたSF・アクション・ホラー。
  • 監督・脚本はヨハネス・ロバーツ。出演はカヤ・スコデラーリオ、ハナ・ジョン=カーメン、ロビー・アメル、トム・ホッパー、アヴァン・ジョーギア、ドナル・ローグ、ニール・マクドノー他。旧シリーズに携わっていたポール・W・S・アンダーソンは製作総指揮に回っている。
  • 映画版『バイオハザード』がリブートされゲームの世界観を忠実に再現したものとなるという第一報を目にした時は、かつてそれをやろうとして蹴られたジョージ・A・ロメロ御大に失礼じゃないかとは思ったものの、あまりにも別物となり過ぎていた旧シリーズには違和感があった(アクション作品としては好きだったけど)ので、観賞を楽しみにしていた1作。都合で劇場で観る事が出来なかったのが残念。
  • プロットとしてはゲームで言うところの1・2作をベースとしていて、クレア役カヤ・スコデラーリオ以外のキャスティングがイメージと違ったり(欲を言えばクレアはポニーテールだと尚良かった)、所々の設定の改変に必要性を感じなかったりはしながらも、見所の一つと言ってよい振り向きゾンビを代表として、ロケーションや小物、シチュエーション、リサ・トレヴァーを含む各クリーチャーのデザイン、ピアノを弾いて仕掛けを解除するといったイベントなど、原作ゲームをプレイ済みのファンにとってはもはや感動の域に達するほどの再現度で出迎えてくれるのはやはり楽しい。実写版『サイレントヒル』の1作目と同じ様に製作陣が如何に原作ゲームに対して真摯に向き合って作っているのかが伺える一方で、ゲームを知らなくても元々それほど複雑なお話にはなっていないので特に問題なくアクション・ホラー作品として充分楽しめるはず。
  • ゾンビスキーとして観ると、登場するのはゲームと同じく緩慢な動作のクラシック・ゾンビ・タイプで障害物または邪魔者に近い描かれ方がなされている事に安心できる。ゾンビ・メイクは手が込んでいる様に見え、怖さと気持ち悪さはトップ・クラスの出来の良さと思われる。ただ、直接的なお食事シーンは無く、対ゾンビ戦のシーンも思ったより少なく物足りなさが残ったのは残念。
  • バイオハザードと言えば的な解決方法で締められたクライマックスは少々あっさり気味に見えてしまったので、もう一段階山場があると良かったかも。
  • ミッド・クレジットで作中でウェスカーに感じていた疑問を解き、あの人を登場させているのはシリーズ化を狙っての事と受け取っていいんだろうか。期待したい。

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