DAS CABINET DES DR. CALIGARI / THE CABINET OF DR. CALIGARI
監督：Robert Wiene
出演：Werner Krauss , Conrad Veidt , Friedrich Feher , Lil Dagover , Hans Heinz v. Twardowski , Rudolf Lettinger
オランダ国境に近い北ドイツ、カリガリ博士は眠り男ツェザーレの予言を看板にした見世物をカーニバルに出している。友人アランを連れ、その小屋を覗いたフランシス。友人は調子にのって自分がいつまで生きられるかを眠り男に尋ねるが、答えは“明日の朝まで！”。本当に彼は翌日には殺されており、フランシスは疑惑究明に乗り出すが……。
（作品解説より転載）
- ロベルト・ヴィーネ監督によるドイツのサスペンス・ホラー。サイレント映画。
- 出演はコンラート・ファイト、ヴェルナー・クラウス、リル・ダゴファー、フリードリッヒ・フェーヘル、ハンス・ハインリッヒ・フォン・トワルドフスキー他。
- 今回は本棚から発掘してきた2008年発行の『別冊宝島 ホラー映画の世紀』付録DVDを観賞。
- ドイツで第一次世界大戦前に始まったドイツ表現主義と呼ばれる芸術運動が全盛を極めている中で製作された１本。映画の歴史の中でも最初期のホラー映画としても有名な作品。
- 最初と最後に登場する精神病院の庭以外の背景を含むセットや小道具が水平・垂直方向共にほとんど歪んでいる状態なのが不気味で不安感を煽る。
- 目の下が黒い"眠り男"ツェザーレの容姿は今見ても充分に不気味で怖さを感じる。
- ストーリーとしては連続殺人犯を追う青年を中心としたサスペンス。全ての登場人物が怪しく描かれているため、先が読み切れない面白さがある。
- まさか最期に全部ひっくり返されるとは…。ただ、作中での不安定な背景や不気味な登場人物の描き方が納得できる真っ当なオチではある。100年前から既にサスペンス映画の一つの完成形があった事に驚く。
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